中型無免許その3

中型無免許違反軽減処分書I

今回の御依頼は『中型トラックを普通免許で運転してしまった無免許運転』

無免許運転以外にも累積点数もあって、
しかも無免許の後にももう一回取締りを受けていますが、
これだけなら、僕としてはいくつかの条件さえ満たせばほぼ確実に軽減できる事案です。

ただ今回の場合はちょっと困った事態があって、この御依頼者様には前歴が一回ある状態でした。
もちろん前歴がないよりもあった方がより悪質運転者と評価されますので軽減率は下がります。

とりあえず点数自体は前歴が一回あったとしても2年間の欠格期間に留まる範囲でしたので
ここまでなら僕にとってはそれほど致命傷ではありません。

しかし次の難問は、御依頼者様の前歴というのは
『免許取消になって再取得した免許証なので前歴一回の扱いになっている状態』だったということです。

どういうことかというと
違反や事故で免許取消処分を受けた際には
再取得のできない『欠格期間』というものが課されます。

それが明けると再取得できるのですが
欠格期間が明けてから5年間の間にまた免許取消になるような違反をした場合、
過去にも取消になっている人がまた繰り返したということで欠格期間が2年さらに延長されてしまうのです。
この期間の事を『特定期間』と呼びます。

つまり今回の御依頼者様はまさにこの状態でしたので
通常なら2年間の取消ですが、今回は4年間の取消になってしまう状態だったということです。

更に印象の悪いことにお仕事が自動車業界に勤務していて
警察からも「車のプロなんだから・・・」と言われていました。

ここまでがマイナスの条件、しかしプラスの条件としてこの御依頼者様の住所地は僕が何度も補佐人として同席していて警察官の心情も分かっているところだし中型無免許に関して全勝を継続している県でした。

案の定一緒に出頭した時にも「おっ、先生御無沙汰(笑)」みたいな和気藹々とした感じです。

 

しかしここでもう一つの落とし穴が・・・担当官と話している時「ところで先生、こちらの方が執行猶予中なのは聞いてる?」・・・そんな話は全く聞いておりません(;´・ω・)

 

御依頼者様の方を見るとなんだかバツが悪そうな感じです・・・

でもまぁこういう時にはうろたえても仕方ありませんので「なるほど分かりました、それは一旦置いときましょう(笑)」となんだかよく分からない主張で意外と場も和みました。

初対面で言ったら大ヒンシュクかもしれませんが、そこは長年の信頼関係で後日行った時にもネタにされるくらいで済みました。

 

そんな感じで今回も軽減成功
4年間の免許取消が180日の免許停止に軽減されましたし、罰金も無しになりました。

喜んで頂けて良かったです。

かかった費用は相談50分/7,560円+有利な証拠の収集+書面作成/158,760円+意見の聴取同行/70,200=236,520円でした。